「ことばの家 諏訪」へ。わたしたちは言語造形によってことばをいきいきと語ることを学ぶ講座・ワークショップを、関西(大阪)を中心に、さまざまな場所で開催しています。また語りやお芝居の舞台もひとつひとつ丁寧に創っています。
言語造形とは
朗読術・言語造形。
それは、旧オーストリア=ハンガリー出身の精神科学者ルードルフ・シュタイナー(1861~1925)によるアントロポゾフィー(人間学)から汲み出されました。
言語造形とは、ことばの本来的な要素であるかたち、動き、間合いなどを、人間に相応しく、我が身をもって、意識的に創造していこうとする、言語芸術です。
ことばの音韻ひとつひとつの響き、息使いの強弱・間合い、みずからのからだのありよう、それらに意識の光を当てつつ、ことばを発する。その時、みずからのからだはひとつの楽器であり、ことばを話すこと、語ることが、芸術になりえます。
演奏家が一音一音の音符を奏でるように、言語造形家はことばを語りながら、作品を創造していきます。文字に書かれたことばが、言語造形家によって、生きた響きとなって立ち上がってきます。
また、その「ことばを話す術・語る術」に取り組む時、人は必然的に、「わたしという人間」に取り組むことになります。なぜなら、ことばは本来、「わたし」が話すものであり、語るものだからです。
いきいきとした人から、いきいきとしたことばが発せられます。
その人の生命が、こころが、精神が、ことばに満ちる時、ことばはことば本来の輝きを取り戻します。人が人本来の輝きを取り戻します。
ことばを話すこと、語ること。そのことの奥深さは、やはり底知れません。
諏訪耕志 プロフィール
1964年大阪市出身。関西学院大学商学部卒業。大阪全日空ホテルANAシェラトンにて勤務ののち、アフリカ大陸にて一年間旅をする。
1994年よりルードルフ・シュタイナーハウスにて言語造形家鈴木一博氏に師事。
2004年より「ことばの家」として関西を中心に自身の活動を始める。言語造形の舞台、ワークショップ、シュタイナーのアントロポゾフィー講義などを通して活動中。日本語の美と風雅(みやび)を甦らせていくことを念願にしてゐる。
諏訪千晴 プロフィール
1978年神奈川県出身。2004年に大阪にて諏訪耕志とともに「ことばの家」を立ち上げ、各地で芝居や語りの会を開催。2016年より語りの会 『おはなしペチカ』 を、2017年からは言語造形クラス『日本の言靈を味わう』 をスタート。趣味は、木登り、巣作り、庭いじり、文通。体を使うこと、ことばを綴ること。